週2回以上のサウナが喘息や肺炎のリスク低下をさせる?簡単解説!

サウナの論文

今回紹介する論文は「サウナ入浴は呼吸器疾患のリスクを低下させる:長期前向きコホート研究」です。

結論はサウナ入浴の頻度が高いほどリスク低下と関連している可能性があ、となってます。
■概要を簡単に紹介
サウナは多くの健康上のメリットがあると考えらえており、サウナ入浴は呼吸器疾患のリスクを軽減する可能性がある。
サウナ入浴の頻度と呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患、喘息、または肺炎として定義される)のリスクとの関連を評価しました。
1935名が対象で、平均追跡期間は25.6年となってます。
■呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患、喘息、肺炎)とは
原因は様々ですが、呼吸器(鼻、のど、気管、肺からなる呼吸に関わる器官)に炎症が生じている状態を指します。症状も病態により様々ですが、息苦しさ・息切れ・咳・痰がらみ、など生活の質が低下します。
これらの原因の大部分は、喫煙、汚染や環境化学物質への曝露、糖尿病などの併存疾患などが挙げられ、危険因子への曝露を減らすことで予防できます。そしてこの予防にサウナが期待できるのではないかというのが今回のお話です。
■サウナ入浴の頻度って?
この研究では3つのグループに分け評価しています。
グループ1:週1回以下
グループ2:週2~3回
グループ3:週4回以上
■どのグループ(頻度)が良い?
グループ1と比較したハザード比は、グループ2で0.72、グループ3で0.63という結果となりました。つまり、週1回以下のグループに比べ、リスク低下と関連している可能性がある、となります。
■ハザード比ってなに?
臨床試験に関する統計学用語です。
A群とB群を比べたときに、ハザード比が1であれば「A群とB群に差なし」となり、1未満であれば「A群の方が優れている」となります。そして、数値が低くなればなるほど有効となります。
■サウナ入浴頻度は高ければ高いほど良い?
そう言いたいところですが、そうではありません。
あくまで、グループ1(週1回以下)と比較した場合のデータとなるので、「週1回以下よりは2~3回、もしくは4回以上が良い」という曖昧な回答となります。
■まとめ
呼吸器疾患の予防にサウナ入浴が関連する可能性がある。
週1回よりは2~3回、もしくは4回以上が良い。
■注意■サウナの利用がすべての人にとって安全であるとは限りません。健康状態や持病によってはリスクが伴う場合があります。危険や不安を感じた方は医師に相談することをお勧めします。
”引用論文”

Sauna bathing reduces the risk of respiratory diseases: a long-term prospective cohort study

  • LETTER TO THE EDITOR
  • Published:
  • Volume 32, pages 1107–1111, (2017)

コメント

タイトルとURLをコピーしました