サウナはダイエットに効果的なのだろうか。
おそらく大多数の人が「痩せない」と思っているはずです。
また「痩せやすい体質になる」「太りにくく」なるには一定の理解があるものの、実のところ真偽は不明です。
なので今回はサウナが体重に与える影響、水分補給について考えていきたいと思います。
サウナ後の効果について
確実に言えるのは、サウナに入った直後では体重は減少している、ということです。
汗で水分が失われているのが原因であり、水分を補給するとすぐに元通りです。残念。。。
じゃあ水分を補給しなかったら痩せたままでは?
という質問をする人はいないと思いますが、脱水症状を引き起こしますのでサウナ前後の水分補給は絶対です。
サウナ後の体重減少には明確な差がある
BMIと体重減少の関係を調べた研究があります。
この研究では、発汗により失われる水分量を推定し水分補給を行うことで、脱水症状のリスクを低減させることを目的としていました。
研究デザイン
- 対象は674人(女性326名、男性348名)
- 19~20歳の欧米大学生が対象(論文中には座りがちな若い男女と記載)
- BMI(体重÷身長)の数値で3つのグループに分けた。
BMI≦18.49 低体重 | 18.50≦BMI≦24.99 標準体重 | 25.00≦BMI 肥満 | |
女性の割合 | 17.1% | 70.2% | 12.5% |
男性の割合 | 10.3% | 67.5% | 22.1% |
体重測定は、体の汗や水分をふき取った状態でサウナ前とサウナ後2回行った。
サウナの入り方:温度90℃のサウナに仰向けの状態で10分間過ごし、その後水風呂に30秒、休憩5分を2セット行った。
前日に水1L、サウナに入る2時間前に0.5Lの水を飲むように指示があった。
研究の結果から分かる体重減少
先に紹介した研究の結論は
「BMIがサウナ後の体重減少と相関している可能性が示唆される」となり、男女ともにBMIと体重減少に相関がありそうです。
察しの良い方はもうお分かりかとおもいますが、BMIが高いほどサウナ後体重減少が大きかった、という結果となりました。
男女ともに体重減少が少なかったのは、BMIが低体重とされたグループです。
BMIが標準に分類された女性では約0.3kg、男性では約0.4kgの体重が減少しました。
また、女性で最も体重が減少したのは約1.2kg、男性では約1.3kgでどちらもBMIで肥満に分類されています。
男女では体格差がありますが、体重減少に差があるかについては言及されていません。
まとめ
肥満の方ほど体重が減少し水分が失われるという結果でしたが、論文中には「BMIの高い方ほど脱水症状になる可能性がある」と記載があります。
ですが、これに関しては腑に落ちない部分を感じました。
ひとつ言えるとすれば、BMIが高くなるにつれ発汗量が増えるため、水分補給もBMIに応じて増やしていく必要があるのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、サウナ前後には水分補給は絶対です。
専門家によると、サウナに入る際は400~800ml/時間の水分補給が推奨されています。
自分の身体の状態に応じて水分を補給し、安全にサウナを楽しんでいきましょう。
■注意■
サウナの利用がすべての人にとって安全であるとは限りません。
健康状態や持病によってはリスクが伴う場合があります。
危険や不安を感じた方は医師に相談することをお勧めします。
引用論文
Sauna-induced body mass loss in young sedentary women and men
PubMed
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